今回は、先日国土交通省より発表された「大型トラック・大型バスのスペアタイヤの点検の義務化」について解説したいと思います。

国土交通省は、平成30年7月26日に、同年10月1日より車両総重量8トン以上又は乗車定員30人以上の大型自動車のスペアタイヤについて3ヶ月ごとの点検を自動車の使用者に義務づけることを発表しました。

これは、昨年の平成29年10月に岡山県の中国自動車道で発生した大型トラックのスペアタイヤ落下による死亡事故を受けた対策で、大型トラック・大型バスに備えるスペアタイヤ及びツールボックスを新たに定期点検の対象に加えるため、道路運送車両法に基づく「自動車点検基準」が改正され、本年10月より施行される運びとなりました。

<改正の概要>

1.自動車点検基準の一部改正
車両総重量8トン以上又は乗車定員30人以上の大型自動車の3ヶ月ごとに行う点検項目に次に掲げることを追加します。(事業用自動車等の定期点検の基準を定める別表第3及び別表第4の改正)
●スペアタイヤ取付装置の緩み、がた及び損傷
●スペアタイヤの取付状態
●ツールボックスの取付部の緩み及び損傷

2.自動車の点検及び整備に関する手引の一部改正
1により追加する点検の方法として、次に掲げることを定めます。
●スペアタイヤ取付装置に緩み、がた及び損傷がないかをスパナ、目視、手で揺するなどして点検すること
●スペアタイヤが傾きや緩みなく確実に取り付けられているかを目視、強く押すなどして点検すること
●ツールボックスの取付部に緩み及び損傷がないかをスパナ、目視などにより点検すること等

以上