貸切バス事業者は、事業年度末日より100日以内に国土交通省の専用WEBサイトを通じて、自社の「安全情報」について報告することが義務付けられています。

また、国土交通省のWEBサイトでは、貸切バス事業者からの安全情報の報告を基に、各貸切バス事業者の「バス協会への加入状況」「セーフティバス認定の取得状況」「民間指定機関における運輸安全マネジメント評価の活用状況」などを利用者に公表しています。

さらに、2016年12月の法改正により、バス協会の非会員事業者は、巡回指導を行う民間指定機関(貸切バス適正化センター)へ負担金を支払うことが義務付けられました。

なお、バス協会の会員事業者については、各都道府県バス協会が貸切バス適正化機関として巡回指導に当たることになっています。

そのため、貸切バス適正化センターに巡回指導に係る負担金を納付するのであれば、各都道府県バス協会へ入会した方が良いと考える貸切バス事業者の方より入会手続きについて問い合わせを受ける機会が増えてきました。

そこで、今回は、ほとんど公表されていない各都道府県バス協会への入会手続きの概要について、複数の地方バス協会の入会案内を参考に説明したいと思います。

1.入会手続きの流れ
(1)入会申込書の提出
バス協会の正会員として入会を希望する事業者の方は、所定の入会申込書を提出します。
※入会申込書に加えて会社概要・許認可情報などの添付書類の提出が求められる場合があります

(2)入会申込者の実態調査
バス協会の調査員が本社・営業所へ訪問し、「入会点検表」を基に入会申込者の実態を調査します。
※入会の要件として、点検表各項目のうち、必須項目は全て適であることが求められます

(3)バス協会理事会の承認
バス協会の理事会に諮り、前項要件を満たした場合であって、その他の点検項目の調査結果を基に、理事の3分の2以上の賛成をもって入会が認められます

(4)入会
入会金及び会費の納入

 

2.入会金及び会費について
会費は事業種別による「基本割」と、車両台数による「車両割」の合計となります。
→入会金及び会費の金額は、各都道府県バス協会によって異なるため、直接、お問い合わせください

 

3.バス協会へ入会するメリット
各都道府県バス協会は、下記の様に会員に様々な情報提供や助成などを行っています。

①関係法令の改正や通達等があった場合の会員に対する通知
→会報及びホームページ、メールマガジン

②バス事業者が行う公共施設整備への助成(一般乗合バス事業者)

③日本バス協会が行なっている車両購入資金等の融資の斡旋、利子補給事業の申請支援

④事故防止対策に関する啓発グッズ等の配布

⑤バス運転者の適正診断等及び運行管理者講習に対する助成

⑥安全性の向上を目的とした貸切バス適正化コンサルティングの実施