平成29年5月に、関東地区(ブロック)では、「(公財)関東貸切バス適正センター」が一般貸切旅客自動車運送適正化機関に指定されました。
また、同年7月に貸切バスの適正化事業が開始してから早3年が経過したことを受けて、今回は、適正化事業の概要について改めて説明したいと思います。
平成28年12月に道路運送法の改正により貸切バス事業者に対して民間指定機関による巡回指導等を行うため、当該機関による貸切バス事業者から負担金徴収の制度が創設されました。
この民間指定機関による適正化事業の活用し、民間団体等に監査の一部を委託することにより、国は悪質事業者に対する監査を重点的に実施することができ、監査の実効性をより高めることが可能となりました。
そして、民間指定機関は、バス協会の非会員事業者から負担金を徴収し、原則として、毎年1回、各営業所毎に巡回指導を実施することになっています。
これに対して、事業者団体たる各都県バス協会は、所属する全ての会員事業者に対して巡回指導を実施することになっています。
さらに、民間指定機関は、以下の業務を担うことになっています。
1.巡回指導業務
貸切バス事業者に対する巡回指導の実施を通じて、国による監査に準じて法令遵守状況の確認・改善指導を行い、悪質な違反事業者については監査対象として国に通報します。
2.運転者の育成、共同施設の設置・運営等
●運転者の育成を図るための研修の実施
●運転者の休憩施設、旅客の共同乗降場所、バスの待機場所の設置・運営
3.その他の業務
●秩序確立等のための啓発・広報活動
●旅客からの苦情の処理
●負担金の徴収
※現在、(公財)関東貸切バス適正センターでは、上記の業務のうち「巡回指導」「負担金の徴収」「旅客からの苦情処理」を中心に取り組んでいます